サムスン電子の業績悪化が続いている。7日発表した2014年第3四半期(7月〜9月)の営業利益は4.1兆ウォンで、前年同期比60%減少した。これは、サムスンの収益の大部分を占めてきたスマートフォン事業の不振によるものだ。
日本経済新聞によると、インド最大の都市ムンバイのスマートフォンの店舗では、サムスンのスマートフォンよりもインドのスマートフォンメーカーマイクロマックス(Micromax)のスマートフォンの方がよく売れるという。ムンバイのスマートフォンの店舗は、昨年はサムスンのスマートフォンの売上高が60%を占めたが、今年は20%まで低下しており、代わりにマイクロマックススのマートフォンが60%を占めたと紹介している。インドで販売されているサムスンの「ギャラクシーグランド2」の販売価格は、マイクロマックスのスマートフォンの二倍の価格である。
サムスンはまだ世界市場でスマートフォンのシェア1位を走っているが、新興国を中心にシェアの低下が顕著である。アメリカの調査会社IDCによると、2014年第2四半期、サムスンのシェアは25.2%である。前年同期比で7.1%下落したが、インド市場では13.3%、中国市場では8.4%下落し、下落幅がより大きい。スマートフォン市場は成熟期を迎えており、サムスンのスマートフォンの不振は一時的な現象ではなく、構造的な問題だと日本経済新聞は指摘した。
サムスンのイ・ゴンヒ会長は「10年以内にサムスンを代表していた製品のほとんどが消える」と指摘しており、重点的に投資していく事業5分野を選定した。そのうちの一つは、バイオ医薬品事業である。現在、サムスンのバイオ医薬品事業は、仁川空港の近くで第2工場の建設が進められているが、この事業で収益が発生するのは、2016年以降になると推定される。残りの分野は、カーバッテリー、発光ダイオード(LED)、医療機器、太陽電池などである。太陽電池は、中国メーカーの大量生産で市況が悪化しており、カーバッテリーは、ライバル会社のLG化学が進んでいる状況である。
イ・ゴンヒ会長が心筋梗塞で入院する直前に、サムスンの社員に送った「永遠の超一流企業」という訓示の通り、サムスンが永遠の超一流企業になれるかの岐路に立っている。
【記事】
http://www.ajunews.com/view/20141009150800329