2日、北朝鮮は国連の北朝鮮人権決議案の採択を主導した日本と欧州連合(EU)に対して、アメリカを「盲従」しているとし、まとめて非難した。
朝鮮中央通信は、この日の論評で、EUが「アメリカの手先」の役割をしたとし「21世紀のEUが、世界の独自の極として、より高い境地に登ることを望むならば、対外政策の執行で盲従してはならない」と警告した。同通信は、北朝鮮が国連の北朝鮮人権決議案の採択を控えて、(北朝鮮が)提案したEU人権特別代表の訪朝と関連して、EU側が「決議は決議のとおり通過させて、その後対話をしよう」と答えたとし「EUの独自性に懐疑心を持たないわけにはいかない」と指摘した。続いて、北朝鮮は、アメリカの情報機関がドイツをはじめとするヨーロッパ国家首脳を対象に大規模な「盗聴スパイ行為」をしたとし「ヨーロッパ同盟は、自尊心もないのか」と問い返した。
EUは、日本と共に国連総会第3委員会に北朝鮮人権決議案を提出し、先月18日、決議案が圧倒的評決で採択されるよう主導的に参加した。
労働党機関紙の労働新聞も同日、「主体性なく振る舞うな」というタイトルの記事で、日本を強く非難した。同新聞は「日本の反動どもが主体性もなく今のようにアメリカの反共和国人権騒動に突撃隊として継続して出てくるなら、日本は近くて遠い国などという程度ではなく、我々の面前から永遠に消える存在になりうることを知るべきだ」と威嚇した。また、北朝鮮が先月23日に発表した国防委員会声明で、国連の北朝鮮人権決議案採択のための「超強硬対応戦」を宣言したことを言及して「日本は私たちの超強硬対応戦では、決して逃れることができないことをはっきり肝に銘じなければならない」と警告した。
日本人拉致問題などをめぐる日朝交渉がまだ進行中という状況で、北朝鮮が日本を強く非難するのは、日本の北朝鮮人権決議案の参加だけでなく、日朝交渉が遅々として進まないことによる不満を反映したという分析が出ている。
北朝鮮は国防委員会の声明で、日本を「政治小人」と卑下して火ぶたを切ったのに続いて、先月28日には、中央通信の論評で「無慈悲な懲罰の鉄槌」を下すと脅かすなど強い非難を続けてている。
【記事】
http://economy.hankooki.com/lpage/politics/201412/e2014120211121693120.htm