国民一人が1台以上のモバイル機器を持っている。まさしくモバイル時代だ。スマートフォン、タブレットPCなどのモバイル機器は、コンピュータをするときにのみ接続が可能だったインターネットの世界を通勤バス、トイレ、ベッドなど、常に使えることができるようにした。すべての生活と産業の中心には、モバイル機器があると言っても良い。スマートフォンさえ有れば、万事すむ時代が来る様に思える。
従って、挑戦してみた。モバイル機器だけで、一週間を過ごしてみることにしたのだ。
昨年12月、エリック・シュミットグーグル会長が「モバイルオンリー(Mobile Only)」を宣言した。今までのモバイルを優先する「モバイルファースト(Mobile First)」の時代から、今やモバイルだけですべてが可能になるということだ。
今回の体験を通して、その時代がいつ来るのか計ってみようとした。
結果:読書-ショッピング-映画鑑賞は問題ありませんが、文書作成は、困難
本格的な体験に先立ち、モバイル機器に精通している知人たちに会って助言も求めた。大企業に勤務するAさん(29)は「スマートフォンで決済書類を上げて休暇申請まで可能である」と述べた。世界的なIT企業に通うBさん(30)は「経理部に領収書を提出するときにも、スマートフォンで領収書を撮影して送信する」とし「ノートパソコンなしで生活するのに、何ら支障はない」と強調した。私は、職業の特性上、文書作成が頻繁な点を勘案し、ポータブルBluetoothキーボードも共に手にした。
初日の朝は、普段と違わなかった。家を出て、いつもどおり耳にイヤホンを接続し、音楽ストリーミングアプリを立ち上げた。会社に到着し、モバイルクーポンで購入したコーヒーを持って記者室に入った。自ら万全の準備を整えたと思い、スマートフォンで記事を作成する事に挑戦した。古くから愛用していた文書作成 アプリ(エバーノート)をつけた。しかし、始めてすぐに難関に直面した。何度もタイプミスが出た。コピー、ペースト(貼り付け)などのノートパソコンのショートカットを使用出来ないことも障害だった。タイプミスを修正して、ショートカット無しで作業をするのに多くの時間を浪費しなければならなかった。
最終的には、スマートフォンでの記事の執筆を諦めて、スマートフォンにBluetoothキーボードを接続した。ミスが減り、作成速度が速くなったが、不便なのは同じだった。そして、スマートフォン、タブレットPCの画面では、複数のウィンドウを1画面で見るのが不可能だった。次の日、スマートフォンで記事を書く事に再挑戦したが、電話が来たりお知らせが鳴ると、作業を中断しなければならない不便さを悟って、(記事の執筆を)あきらめた。
【記事】
http://news.donga.com/Main/3/all/20150321/70244376/1