アメリカ自動車研究センター(CAR)が最近発表した「2014年アメリカ自動車製造工場労働者の時間当たりの賃金調査」報告書を見ると、現代自動車アラバマ工場と起亜自動車ジョージア工場の生産職労働者の時間当たりの平均賃金は、41ドルである。生産性と効率も高かったが、アラバマ州の時間当たりの自動車生産台数(UPH)は73台、ジョージアは66台だった。人材運用の効率性を示す編成効率は、双方とも92%であった。
では、私たちはどうだろうか?現代車蔚山工場の時間当たりの自動車生産台数(UPH)は53台、起亜車所下里工場は44台程度である。蔚山工場の編成効率も65%に過ぎないのである。
簡単に言えば、アメリカの労働者のほうが、仕事がより上手だという話だ。現代車の関係者は「賃金水準は国別・地域別物価と生活水準が異なっているので絶対比較は難しい」としながらも「アメリカの労働者の生産性は、より高く、しかも韓国より賃金は少ないのだ」と説明した。
〜中略(現代車の労使の歴史)〜
財界のある関係者は「生産性は低いのに、勤務時間を削減して賃金は維持もしくは更に高めてほしいという主張は、常識的には納得できない」とし「典型的な既得権主張」とした。
実際、2013年基準で現代車の売上高に対する人件費の割合は、なんと14.3%に達している。このような水準は、競合他社と比べても、過度に高いのである。ゼネラルモーターズ(GM)とトヨタの場合、9%水準である。自動車業界の高位関係者は「売上高に対する人件費が10%を超えて14%までいくという事は、今後の経営に大きな負担となる恐れがあるという話」とし「韓国内市場シェアが低下しており、海外での競争もますます激しくなる状況では、早急に変えないと問題が発生するだろう」と強調した。
このため、現代車では、大きな枠組みで成果能力給制を採用する方向を検討している。成果や能力に関係なく、毎年賃金が上がる今の給与体系では、未来がないという判断である。
【記事】
http://economy.hankooki.com/lpage/industry/201503/e20150329175853120250.htm