現代自動車の「自尊心」と呼ばれる「ジェネシス」の販売について、悩んでいる。唯一、ヨーロッパでは、神経を尖らせる状態だからである。
1日、現代車は「今年第1四半期にジェネシスは、韓国市場で全9151台が売れた」と明らかにした。韓国では、毎月3000台以上が売れているわけである。アメリカ市場での販売も増えている。第1四半期に8430台が売れ、BMWの5シリーズ、メルセデスベンツEクラスに続いて、アウディ、レクサスと3位の座をめぐって順位争いを繰り広げている。昨年、アメリカ道路安全保険協会(IIHS)が実施した29の項目の安全度評価で100点を受けた事実が広がり、アメリカの消費者は財布を開いたのだ。
しかし、ヨーロッパに行くと、事情は180度違う。第1四半期の販売台数は、わずか80台である。1月27台、2月29台、3月24台である。現代車が生産して、アメリカとヨーロッパ、中国などの海外市場に輸出したすべての車種の中でも「最悪」の実績である。
ジェネシスは、現代自動車が「総力」を挙げて製作した車である。メルセデスベンツとBMW、レクサスなどのプレミアムメーカーと競争するためだ。国内セダン型乗用車初のフルタイム4輪駆動、315馬力を絞り出す3.8ℓ直噴6気筒エンジン(国内用)、半自律走行装置などの「スペック」の面で遅れをとっていない。
ジェネシスがヨーロッパで体験している「屈辱」は、エンジンが原因という指摘が多い。ヨーロッパ輸出用のジェネシスは、3.8ℓガソリンエンジンのみ搭載されている。現代自動車のディーゼルエンジンの技術自体、ヨーロッパプレミアムメーカーに比べて弱いという指摘を受ける。ディーゼル車をほとんど乗らないアメリカと韓国の市場を中心に車を開発してきたので、ガソリンエンジン中心の研究・開発を進めてきたためだ。
例えば、メルセデスベンツのEクラスは、2.2ℓ、2.5ℓ、3.5ℓなどのディーゼルエンジンのラインナップがある。BMWも5シリーズでは、1.8ℓ、2.0ℓ、2.5ℓ、3.0ℓ、3.5ℓのディーゼルエンジンを選ぶことができる。
自動車業界の関係者は「現代車は、固有の技術の確保などの問題で、短期間に先端ディーゼルエンジンを開発することは容易ではないだろう」と述べた。その一方で「韓国の消費者も輸入車を通してディーゼルエンジンの効率性に気づいた様に、性能の良いディーゼルエンジンを開発して、ジェネシスはもちろん、「アスラン(車名)」や「エクウス(車名)」のような高級車にも拡大普及させる必要がある」と述べた。
【記事】
http://bizn.khan.co.kr/khan_art_view.html?artid=201505012200025&code=920508&med=khan