アメリカサンフランシスコ在住のホン・スンジェ(38)氏は、最近、現代自動車のジェネシス3.8四輪駆動フルオプションモデルを税込5万2,654ドルで購入した。購入当日の為替レートである1ドル= 1110ウォンで換算すると、5845万ウォンになる。ホン氏は「現代自動車のホームページで確認していたよりも4000ドル程度安く買った」とし「予想よりも価格が安く、非常に満足した」と話した。現代自動車の主力プレミアムモデルであるジェネシスが現代側の発表価格よりも、アメリカで3500ドル(400万ウォン)ほど安く販売していることが確認されたのである。
現代車は昨年4月、新型ジェネシスをアメリカで発売し、3.8後輪駆動モデル3万8000ドル、3.8四輪駆動モデル4万500ドル、5.0後輪駆動モデルを5万1500ドルで販売した。これはオプションの無い基本的な価格である。しかし、30日、アメリカ現地ディーラーに問い合わせた結果、3.8後輪駆動モデルの価格は3万4700ドル、3.8四輪駆動モデルが3万7000ドル、5.0後輪駆動モデルが4万7000ドルで購入することができるという答えだった。モデルごとに、3500ドルほどずつ下がった価格である。そしてこの価格は、アメリカ人が車を買うとき、最も参考にする価格比較サイトである「ケリーブルーブック」に掲載されている価格と一致した。
ジェネシスのアメリカ価格が3500ドルほど安くなり、ジェネシスの韓国とアメリカの価格差は、さらに広がることになった。韓国の価格が約1000万ウォン(約110万円)高価になったのだ。
ジェネシスのアメリカ販売価格が現代側発表より3500ドルほど下がったのは、当初、現代車が目標としていた顧客群の形成に失敗したためであると思われる。現代自動車アメリカのホームページを見ると、現代車は、ベンツE350、インフィニティQ70、レクサスGS350などをジェネシスの比較対象として載せている。しかし、「ケリーブルーブック」を見ると、ジェネシスを先ほどの車両より1〜2段階下のベンツCクラス、インフィニティQ50、レクサスES、BMW3シリーズなどのカテゴリーに入れているのだ。ジェネシスが含まれている「ケリーブルーブック」の24車の比較リストでジェネシスは、エンジン馬力では2位になったが、燃費は19位、5年間の維持費用は17位と下位グループになってしまっている。現代車の意図通り、ジェネシスがベンツEクラスなどと比較対象になれば、最も効率的な車になるだろうが、その下のクラスの小さいかあるいは安い価格の車と比較対象になってしまい、非効率的な車に転落したのである。
これに伴い、価格を本来の発表より低く設定したという分析だ。それ(値下げ)をして初めて、様々な車を比較して購入するアメリカ人を攻略することができるからである。しかし、韓国内では、値下げがないのはもちろん、新車が出るたびに価格を上げる慣行を繰り返しており、国内の消費者からのクレームが大きくなるものと思われる。
【記事】
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/06/30/2015063001630.html