ただでさえ長期不況で苦戦を強いられている韓国の鉄鋼業界が輸入鋼材で疲弊している。日々増加する中国産鉄鋼材に加えて、最近では円安を追い風に日本産の攻勢が激しくて、立つ場所さえ脅かされている。いわば、中国と日本にサンドイッチにされているという訴えである。
特に日本産鋼材の場合は、中国産に比べて不良率が低くコピー商品も殆どない信頼性が高いものなので、韓国鉄鋼業界の悩みが深まっている。
14日、韓国鉄鋼協会によると、今年第3四半期までの鉄鋼材の累積輸入量は1702万1000トンで、前年同期比で17.7%増加した。8月には輸入鋼材の国内市場シェアは40%を突破した。今年に入って輸入量が毎月100万トンレベルを上回っており、このような増加傾向が年末まで続く場合、今年の輸入量は史上最高を更新すると予想されている。
同期間の日本産鋼材の輸入量は553万トンで、前年同期比で5.3%下落した。しかし、先月から増加傾向に転じた。日本産鋼材は、今年3月以来、6カ月連続で減少傾向を持続していたが、先月に入って増加傾向に反転し転じたのだ。業界では、円安が長期化し、日本産鋼材の価格競争力が高まったと見ている。日本国内の景気低迷で、鋼材の需要が減少したことも輸出の増加に寄与したという評価だ。
業界関係者は「中国産の場合、価格は安いが、不良率も高く品質の信頼性も低い。精密素材などの高付加の需要先には難しい。しかし日本産は、品質も信頼性も高く、韓国の鉄鋼会社を相手にするより厳しい相手だ」とし「円安で価格競争力も高まり、対応策に苦慮している」と述べた。
【記事】
http://www.newstomato.com/ReadNews.aspx?no=504772