「日本は先んじて、中国は追いかけてくる」2007年イ・ゴンヒサムスン電子会長が中国と日本の中間で韓国経済が困難になるだろうと言った「サンドイッチ論」である。最近、サンドイッチ論が再認識されている。大韓民国の経済を支えている二本柱であるサムスン電子と現代自動車が、日本の通貨政策と中国企業の成長、そして世界的な低成長の余波で業績が悪化し、製造業の危機論が広まっているからである。
12日、財界によると、サムスン電子と現代自動車の危機は、対外的な経済の不透明さが作用しているが、基本的には、急速に変化する世界市場で、製造業にのみ偏った事業構造と世界の産業トレンドを導くことができない創造的な経営戦略の不在を原因として挙げている。
サムスン電子と現代自動車の中核事業であるスマート機器と自動車は、市場が飽和状態に入っており、世界中の人たちの目を引くほどの革新的な製品を生み出すのは、限界に達したとの指摘が後を絶たない。財界関係者は「これまで世界市場で成長してきたサムスン電子が、ライフスタイルや産業の構図を変える新しいパラダイムを作ることが必要な時だが、現実的には容易ではない」とし、「スマートフォンや半導体などの主力産業は、すでに新しいものがなく普遍化されてしまった」と説明した。
現代自動車も、今まで行ってきた生産量を拡大するという外形的な成長を超えて、ドライバーの感性を満足させることができる様々な新技術を車両に搭載しようとしている。最大の弱点と数えられた安全性と燃費効率についても、専門の組織を編成して、新しいパワートレインと環境にやさしい車の開発にも注力している。
このような努力にも関わらず、サムスン電子と現代自動車は、相変わらずハードウェア中心事業への依存度が高い。サムスン電子は、低人件費と新興市場の攻略を目指して、ベトナム・中国等への大規模な生産ラインの投資を進めており、現代自動車も起亜車と共に中国・インド・トルコ・メキシコなどの新興国中心の生産ラインの増・新設投資に集中している。
財界関係者は「サムスン電子と現代自動車が新収益源を探すのも重要だが、既存の製品の販売に集中していた事業から脱し、サービスの販売を拡大しなければならない」とし「製品を買って終わるのではなく、製品に関連する様々なサービスを提供し、別の収入を生み出すことができる構造に変更しなければならない」と説明した。
【記事】
http://www.asiatoday.co.kr/view.php?key=20141110010005454